ゲルハルト・リヒターの展示を見ているときに、近くでカップルの彼の方が彼女に囁いた。「何なのか全然わからない」
こんな囁きがいたるところで聞かれた。
そもそも分かる必要などないし、分かった気になっても仕方がない。
今は本を読んで分かる、ということも必要ない。
何かを心に感じられるか?
ぼくは、彼の作品をネットで見て、そのイメージを抱きながらSTUDIO ZEFFの壁に描いた。
そして、今日美術館で初めて本物を見た。
ぼくが描いたモノとは全く別のモノだった。
それを確認できて、うれしかった。
今回はそれで十分だ。
そして、次に彼のことを知ってみよう。
お互いに高め合うコミュニケーションを、作品を通じてできればいい。