gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

ジュゼッペ・ペノーネ

f:id:yogosiurubi:20210629080621j:plain

https://www.panorama.it/cultura/giuseppe-penone-uomo-sussurrava-alberi

木の中にある枝や幹を掘り出し、かつての姿を露出するアーティストがいる。千田泰弘さんにSOTOCHIKUの話をしたら、紹介してくださったアーティストだ。

 

ぼくは、このアーティストの創造行為の中に、神聖なものと同時に暴力的なものを感じて、どちらかといえば、ざわざわとするような不快の念を抱いて、夜中目覚めてしまい、ネットで作品を探そうとしたが、名前が浮かばない。

 

「木の中に木を掘り出す アーティスト ヨーロッパ」などと検索してみたが、一向に見つからない。出てくるのは、生えている木の一部を彫って、人の顔をつくったものとか、意図的な造作ばかりだ。

 

それらを見ていると、ジュゼッペ・ペノーネよりも著しい暴力性を感じて、ぼくの不快感は一気に増幅し、気分が悪くなるところまで進んでしまった。

 

そういう作品イメージはたびたび目にしているし、これまで一度も心が動かなかったにも関らず。

 

ジュゼッペ・ペノーネは、彼の作品以上に、他の木彫りの作品のネガティブさをぼくに開示したことになる。

 

それは、健全な?アートの力と呼んでもいいのかもしれない。