SOTOCHIKUでは、世界を材料としてつくる、と謳っている。
鋸南町のSOTOCHIKU散歩をして、まず思ったことは、少し前までは町は近くにある素材を材料としてつくられていたんだ、という、考えてみれば当たり前のことだ。
流通が発達してから日本全国に工場で生産された建材で同じような建物がつくられるようになったわけで、鋸南町ならば塀や蔵を近所で採掘される「房州石」でつくったモノがたくさん残っているのを見ると、少し前までは普通に、建物は世界を材料としてつくられてきたのだ。
これからは、流通を生かし、SOTOCHIKUによって工業生産品以外も素材として取り込んでいくことによって、建物は豊富なバリエーションを取り戻していくことになるだろう。
広い世界の全てを材料として見る。それができるようになったのだから。