今回は、鋸南町の散歩最終回、保田の海辺を散歩します
これがかつては人で溢れていたという保田の海水浴場です
今日は曇っていて風が強いのも手伝ってか、「夢の跡」という感じが漂います
鋸南町の散歩も最終回を迎えて、思うことがいろいろあります
SOTOCHIKU素材を探しながら散歩をする、ということは、この町にかつては人がたくさんいた名残を見つけたり、1年半前の台風の被害の大きさを知らされたり、という一般にはネガティブに取られがちなことを、むしろポジティブに捉えることなんだ、という発見がありました
今回のほどろで、佐谷さんが語られたように、人が減ることによって、そこで交わされるコミュニケーションは密度を増して、一緒に考えて新しい何かをつくれる可能性はむしろ高まる、ということがあると思います
ぼくは、一対一で向き合うことでSOTOCHIKU素材を見つけることができるように、今後、この町で人と一対一で向き合えるように鋸南エアルポルトに関わっていきたいという思いを強くしています
この町のSOTOCHIKU散歩の最後の場所は、仮設橋を支える壊れたコンクリートの橋脚でした
ぼくらはこれを決して笑うべきではありません
大金で橋を架けなおすとき、すでに確立された技術であっという間にどこにでもある丈夫な橋が架けられるでしょう
でも、この橋はこの壊れた橋脚にじっと向き合って、町の人が安心して向こう側へ渡れるような橋をつくりあげた、他にはどこにもない橋なのです
これをつくった人々の創造力がこの橋には生かされています
もし、これが流されたら、ぼくたちは、また別の方法で新しい橋をつくればいい
これが、今後ぼくたちの進むべきひとつの道ではないでしょうか?
これからぼくは何度も鋸南町を訪ねようと思います