gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

冬のやわらかな日差し

工事を終えた8月から半年が過ぎて、またここへ帰ってきた。夏に生まれたその空間は、地球が太陽の周りをを半周する間を生きてきた。そう、生きているのを感じる。

 

夏の強かった日差しは、緩い角度のやわらかな日差しに代わって、石壁の隙間を抜けて部屋の遠くまで届く。照らされた小世界を時間毎に見つけるのが愉しい。

 

思わずその場所に触れて、微かな温かさを感じたくなる。

 

「Kさん、空間ができて、何か生活の中で変わったことってありますか?」

 

「この空間を好きになると同時に、・・・すごく周りの建物がすごく気になるようになりました。そういう人って多分いないと思うんですけど、壁を触ったりだとかするようになりました。これってどんな感じなんだろうとか。

昔だったら多分そういう素敵な建物があれば遠目から見て、これいいねとかって言ってたんですけど。もうちょっと、これはどういう感触してるんだろうとか、そういうことにすごく興味が湧いて、そういうことをするようになりましたね。」