アメリカで建築を学んでいるとき、「問題解決型」という設計のアプローチがあることを学んだけれど、全く興味を持てなかった。
それを学問としてやることに興味を持てなかったのであって、それは実践的なものだという思いがあったのだと思う。
これから数カ月で、コロナで身体的にも経済的にも、おそらくは他の意味でも弱者が急増していくだろう。
たとえば、医者は病気という問題を解決することが仕事だ。今後、ぼくたちにもさまざまな問題を解決していくためのデザインが求められるだろう。
コロナは感染力を強めていると言われる。つまり、ウィルスが変異しているのだ。
ならば、物理的な対応はテンポラリーなものにならざるをえない。
大事なことは、この「右へならい」の日本社会の中で、個人個人をいかに柔軟な対応ができる人間に変えていけるか、というメンタルな部分ではないか、と思う。
自分を柔軟にしてくれる空間とは何か。弱者を強者へ変えていくためにやるべきことは何かを考えている。