とりかえのきく世界ですべてを押し流してしまおうという力は強大だ。だが、それに抗うことは、そんなに難しいことでもないように思う。
とはいえ、気がつけば、一緒に押し流されているのが、これまでの自分の人生なのだろう。意識的に、とりかえのきかない世界に目を向けようとしなければ、些細なこととして、全部消し去られてしまう。
今まで、たくさん文章で書いてきたことと変わらないのだが、頭の中の話は、実際との一定の距離があって、それが物事の実現を困難にしている。
ただ、冒頭にも書いたとおり、それに抗うこと自体は、そんなに難しいことではない。
ぼくらの価値観を貫くまでだ。その図太さを得るための、これまでの人生だったのかな。