令和の時代が始まった。
これから日本は、どのように変わっていくのだろう?
1998年(平成10年)に興したグリッドフレームのキーワードは、この20年で次のように変遷してきた。
「汚しうる美」
「なるの空間」
「創造性の連鎖」
「とりかえのきく世界、きかない世界」
「SOTOCHIKU」
「記憶の伝承」
元々、外部性の魅力をどのように空間に取り込むか、を巡って、試行錯誤を重ねてきた20年間だったと言えるが、だんだんと時間性に重心が移りつつあるのは、時代の要請と自分自身が年を重ねたことによるのだろう。
東北の震災から絆という言葉がクローズアップされてきたが、主には横のつながりを意味してきたと思われる。今の時代に足りないのは、縦のつながり、すなわち脈々と続いてきた時間のつながりではないのか。
ぼくらにできることがある、と実感するこの頃だ。