2011年。アミール・ナデリ監督(イラン)。
西島秀俊が借金返済のために、ひたすら殴られ続ける映画。
映画の8割は、殴られて腫れ上がった顔を見続ける。
商業主義の映画はクソ映画だ、みたいなセリフを拡声器を持って連発する主人公が浮いている。
主人公が精神に病いを抱えているとしか思えない。
どんな熱い人にも、この想いは届かないだろう。冗談を言っているんだ、と言ってくれ。
このKYな感じが、本気なのか冗談なのか、判断がつかないのは、このイラン人監督の作風がわからないからだが、ひょっとしたら、そこがこの映画の醍醐味なのかもしれない。