かつてぼくは世界を砂漠のように見ていたのだと思う。
現在がきついとき、世界は枯渇しているように思うと、ただ息苦しくなってくる。そのとき、未来は閉ざされて見える。まるで世界には現在しか存在しないかのように。
だが、実際は世界は決して枯渇などしていない。その証拠に、現在もぼくは愉しく生きている。
世界は、混沌とした森だ。
その森は豊潤で、たっぷりとしたイノチが姿を見せることなく蠢いている。・・・今はこんなふうに世界を捉えている。
その森には、現在・過去・未来が蠢いている。
だから、現在がきつくても、うろたえることはない。
どんなときも、一歩も下がる必要はない。