カラトラバは、建築家の中でも異色の存在感を放っている。それは、数多くの橋をデザインしている、というところから来るのかもしれない。
制約を感じさせない、自由なかたちが、のびのびと実現している感がある。作品群は動物の骨を想起させ、どれにもプリミティブな力が秘められているかのようだ。
質量のある塊の、シンプルな造形の強さが、青空を背景に白く浮かび上がる。
そもそもアーティストに橋を設計させる土壌を持つ国は、スペイン以外にどのくらいあるのだろうか?
きっと彼の脳はとても気持ちよく、これらのかたちを生みだしているのだろう。そのように想像させる力を作品群が持っているということに、私は憧れを抱く。