ビッグサイトの展示会場は混沌として、まるで屋台の立ち並ぶアジアンタウンのようだった。
特に今回の展示会は食中心の展示会で、麺をゆでる湯気や焼き鳥を焼く煙がそこらじゅうから立ちのぼり、「コロッケをどうぞ〜」とか、「おそば、できたてです〜」とかの声が飛び交い、飲食街に紛れ込んだかのようだった。
よく聴いてみると、大きな威勢のよい声は関西弁が多く、関西弁がいかに商売に向いている言葉かを改めて知る。商魂とは、関西弁に宿っているのではないか?
さて、そんな空気感の中で浮きまくっていたグリッドフレームのブースの前で「店舗デザインの会社です〜」と声を掛け続けた007の活躍によって、成功裡に幕を閉じた。
私はといえば、いつの間にか関西弁で応対している自分に気づいた。