コンビニには、商品の種類がたくさんあるにもかかわらず、買いたいと思うものがない、と以前に書いた。
http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20100817
そのときには、よく原因がわからなかったが、今はわかる。
例えば、コンビニに中華丼が売っているが、私はコンビニの中華丼は欲しくない。しかし、これが学生時代によく通っていた、おばちゃんがつくる定食屋の中華丼だったら、躊躇なく欲しいと思う。それは、どちらがおいしいか、という問題ではない。
つまり、商品から人間を感じたいのである。
小さい頃、駄菓子屋の商品がキラキラと輝いて見えた。これも、ちょっと意地悪な瓶底メガネの駄菓子屋のばあちゃんのおかげだ。
失ったそういう感覚を、お店づくりの仕事の中で少しずつ取り戻してきた。
時代は変わっても、売る・買うという行為は、人間の匂いがするところで行いたい。