gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

満員電車の中の空間

出張から戻って、山手線に乗り込んで家へと帰る。

人と触れ合うか、触れ合わないかという程度の混み具合。私は車両の隅っこの空間を陣取って、窓側を向いて、本を読んでいた。

電車の揺れとともに体勢が変わる。揺れがおさまってから元の姿勢に戻ろうとすると、後ろに立っている人にぶつかる。仕方なく、そのままの体勢を保つ。

また、電車が揺れて、少しうつむき加減になる。首を上げようとすると、また、後ろの人の体に当たる。仕方なくうつむいたまま・・・

体勢が変わるたびに、自分の領域は電車の隅っこで小さくなっていき、ついには本が読めないくらいの極小空間に変わった。

なんてことない日常的なことだけれど、動くたびに空間が狭くなっていく、という事象って、結構恐ろしい。