gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2009.9

奇数について

今日、ネットで「刺身の枚数は奇数と決まっている」という情報をスタッフ002が見つけ、私に教えてくれた。二人とも、そんなこだわりがあることを知らなかった。さらに調べてみると、どうやら日本人は奇数を好むらしい。陰陽五行説を根拠として説明してい…

靴下の穴を繕う

もう20年近くも前に読んだ本で、坂本龍一が知り合いのアメリカ人ミュージシャンが、靴下の穴を自分で繕っている、という話を聞いて、その人が豊かな時間の中に生きていることに感動した、というようなことを言っていて、深い共感を覚えた。その言葉は、ず…

dining bar dot

池袋の繁華街にあるダイニングバーdotは、4m近い天高を利用した2階席のあるバーである。改装前の状態から、壁・天井・床をできる限り壊し、広い店内を実現した。特に壁は過去の内装の数だけ何層にも付加されていたため、約20cmも横幅が増した。コン…

アンジェラ佐藤

なんとなくテレビを観ていたら、「大食い王決定戦」をやっていて、不覚にも最後まで観てしまった。モデルのような顔をしたアンジェラ佐藤という女性が、ものすごい迫力でガツガツ食べる形相に釘付けになったのである。この番組のなんとなくおちゃらけた雰囲気…

大道芸人

今日はスタッフ003〜007が企画した奥多摩バーベキューに参加させてもらった。そこで003と004が大道芸の得意技をいろいろ習得していることを発見。004は、学生時代にニューヨークへ旅行したときに、道端で遊びとして大道芸の練習をしていたら…

核兵器のない世界の実現可能性

国連の安全保障理事会で「核兵器のない世界」を目指す決議が全会一致で採択された。アメリカが原爆の実験に成功したとき、最重要の国家機密は、原爆の設計図よりも実験に成功したという事実そのものだったそうだ。実現可能である、という情報こそ、他の国で…

◎ターシ 沖縄の花

友人からのありがたい誘いで、小岩の沖縄料理屋で初めて沖縄の歌手、◎ターシ(ニジュウマルターシ)のライブを聴いてきた。先週1週間、沖縄からインターンの女の子Kちゃんがやってきた。人なつっこいKちゃんが纏う空気がとても新鮮で、スタッフ全員の心に…

森敦 「意味の変容」5

http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20090915/1253031437私に言えることは、すべての人に当てはまる、と考えていた私は、「すべての人はクリエイティブでありたい、という願望を持っている」と考えるようになった。そのような考えから、自分で家を建てるため…

空気に対して怒鳴る人

最近、電車で突然怒鳴り始める人を見かける。さっきもそんな人を見た。そこそこ混みあっている電車だったから、最初はケンカかと思ったが、よく様子を眺めていると、どうやら相手はいないらしい。しかし、本人はいたって真剣だ。ずいぶん前に、見知らぬ人か…

海野次郎

奥多摩のご自宅で作品展示をされるというお知らせをいただいて、2年ぶりに海野さんの作品を拝見した。山水画。一気に描き上げるかにみえる作品が、実は1ヶ月半も、繰り返し一から描き直した結果の作品であると伺った。破たんするかしないかの境界線上に、…

毎日が日曜日

昨日、休みが多すぎる、と書いたけれど、空間をつくる仕事をしている私は、「毎日が日曜日」という感覚で毎日仕事をしている。生活と仕事の区別が明確にはないのである。小学生の頃から、「サザエさん症候群」と呼ばれる、日曜日の「サザエさん」の放送時間に…

シルバーウィーク

今回の5連休がシルバーウィークと呼ばれているのを数日前に知った。国民は、そんなに休みたいのか?と思う。すべての休みを否定する気はないが、世の中の休みが多すぎて、仕事のリズムがつくりにくくなっている。私は休みのために働く、という考えを軽蔑し…

つくりたいもの=つくるべきもの

今つくりたいものがあるか?私はこの問いに対して常にyesと答えられる人間を求めている。つくりたいものはどんなものでもよい。ただし、その答えの理由は、少なくとも社会を納得させる力を持たねばならない。つまり、つくりたいもの=つくるべきもの、でなけ…

無責任の体系を逆転する

第二次世界大戦後、戦争責任は誰にあるのか、という追及の結果、天皇に戦争責任はないことになった。誰も戦争の主体ではなかった、という構造は「無責任の体系」と呼ばれ、日本社会の不可思議な特性として批判的に受け取られている。なんとなく、みんなで大…

バガボンド 井上雄彦

こなし仕事、という言葉がある。ギリギリでなんとかやっつける仕事のことを言う。ふつう、レベルの低い、という意味も付いてくる。バガボンドを描く井上雄彦の仕事ぶりがテレビで紹介されていた。そして、彼の仕事も、ある意味、「こなし仕事」であることが…

森敦 「意味の変容」4

http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20090912/1252767921なぜそれをつくるのか?つくるものの意味に関わりたい。そのような気持ちから、建築のコンセプトづくりを学びにニューヨーク州立大学へ留学した。与えられたプロジェクトの条件を、考えられる限り多面…

バルセロナ旧市街の空

1995年の夏、スペインでの夏季講習。バルセロナ旧市街の空は、道路とそっくり同じかたちをしている。写真は交差点で見上げた空である。そして、空を見上げている私たちの先生はこの二人だ。好奇心があれば、どんなところでも寝転がる。道が汚れていよう…

空間のポテンシャル

プロジェクトの提案の依頼をいただいて、現地を見せていただいたときにその空間の形態に何か違和感を感じることがある。その違和感が何なのかデザインに取り掛かると意識化されてくる。それを空間の個性として生かせることもあるし、デザインの障害として立…

森敦 「意味の変容」3

http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20090903/1251990735意味に関わりたい、という願望。私は、大学で土木工学を学び、ゼネコンへ就職した。橋をつくる現場で現場監督をしながら学んだことは、「エンジニアとして生きる限り、何をつくるか、という意味に関係…

大事な闘いの前

子供の頃、柔道の話。団体戦の勝ち負けが自分の試合にかかっているときなど、大事な試合は、試合直前になって、傍から自分を眺めているもう一人の自分を感じることがあった。いつももう一人の自分は、自分は非力なんじゃないかと疑問を抱かせる役割を担って…

SPOLABo

今日は久しぶりに神宮球場でナイター観戦・・・の写真ではない。ここは室内。スポーツのマーケティング会社、SPOLABoのオフィスエントランスである。人工芝のミニ野球場とベンチに見立てた応接室。玄関扉が開くと野球場、なんて、思わず笑ってしまう。オ…

映画 ヘブンズ・ドア

ホテルのテレビで「ヘブンズ・ドア」という日本映画を観た。あと数日しか生きられないと宣告された脳腫瘍の若い男が、病院で知り合った末期ガンの女の子を連れて、彼女がまだ一度も見たことがない海を見せるために旅をする、という内容。シンプルなストーリ…

星の配置

地球から眺める星の配置をわざとらしく感じることはないだろう。人間が何かを星のように配置しようとする場合は、わざとらしさを感じ取る感性との闘いになってくる。(写真は現在施工中の白い壁に、アルファベットを星のように散らす作業。文字が薄いので、と…

満員電車の中の空間

出張から戻って、山手線に乗り込んで家へと帰る。人と触れ合うか、触れ合わないかという程度の混み具合。私は車両の隅っこの空間を陣取って、窓側を向いて、本を読んでいた。電車の揺れとともに体勢が変わる。揺れがおさまってから元の姿勢に戻ろうとすると…

太陽の寿命

昨夜、ジョギングのために、仕事の途中、1時間だけのつもりで家に帰った。これも1分だけのつもりでテレビをつけると、「高校生クイズ」。アインシュタインの特殊相対性理論とやらの公式から太陽の寿命を求めろ、との問題。太陽の質量やら、光速やら、単位…

こんな会社にしたい

グリッドフレームで働くために必要な3つの資質を重要度が高い順番にならべると次のようになると考えている。1.感性 2.情熱 3.技術一番大切なものは、感性である。これに関しては誰にも負けない、と自負しているような人たちの集団にしたい。互いの感…

森敦 「意味の変容」2

http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20090826/1251309844いかなるものも、まずその意味を取り去らねば対応するものとすることができない。対応するものとすることができなければ構造することができず、構造することができなければ、いかなるものもその意味を…

グリッドフレームと発音できない日

電話がなる。「はい、グリッドフレームです」と受話器を取るのが日常。しかし、今日の午後は「はい、グリッド・・・フエームです」となって、「レ」が言えない。・・・な、なぜだ?午前中、多摩郡にある塗装屋さんへ塗装作業を一人で見に行った。そうか、往復の車…

9月の生命たち

虫の音が聴こえる。コンクリートだらけの東京のど真ん中にも、季節を知らせてくれる虫が生きていてくれることに感謝。いったい、どこにいるのだろう。こうして、無数の生命たちは私たちの知らない間に天から降りてきて、すぐ近くの見えないどこかで静かに呼…