2009-06-05 障子について 考察 2009.6 窓ガラスの内側に障子をつけている状態をよく見る。しかし、そのような使い方では、障子の魅力は全く引き出せないと思う。以前にも書いたが、障子の魅力は、内と外が紙一枚で隔てられている、という緊張感にある。その緊張感のない使い方では、障子は退屈なカーテンと同じである。そんな障子は、障子紙を剥いでしまって、格子だけを残した方がよっぽどましである。伝統的なものが持つ緊張感を、現代はことごとく骨抜きにしているような気がする。そんなことならば、いっそのこと伝統的なものを使わなければいいのだ。