創造性の連鎖とSOTOCHIKUを軸として、完成度８０％の空間をつくるグリッドフレームの活動は、実はサスティナビリティを根本的なテーマにしている。そのことをぼくらは自覚していたけれど、今がなんとかなればよい、という新自由主義の社会では、単に無視され続けることを、心あるクライアントに説き続けることで延命してこれたと思う。
国際教養大学准教授の工藤尚悟氏はつぎのように書いている。
「私は、サステイナビリティは、私たちが将来世代にわたって持続していきたいことを考えて、それらが既にあるものならば継承して守っていき、まだないものや実現できていないものなのであれば創り出して伝えていく、そんなコンセプトであり世界観のこと、というふうに捉えています。」
SOTOCHIKUの活動はこのイメージに似ているが、「既にあるものを継承して守ると同時に素材として、まだないものや実現できていないものを創造的に創り出すときに使用していく。そして、それを伝えていく、そんなコンセプトであり世界観にともなう活動。」と捉えている。
