gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

手のひらで消えてゆくモノ

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土壁を

納屋の壁から切り取ったとき、

そこから運んだとき、

積み上げたとき、

加工するとき、

触れるたびにどんどん壊れてカタチを失っていくのを感じながら

なにかこんな経験を遠い昔にしたことがあるような気がした

 

ひょっとしたら、誰もが同じ経験をしているかもしれないし、

ぼくはこの一生で一度もこの経験をしていないのかもしれない

 

けれど、愛おしさと切なさが否応なく同時に押し寄せてくる

 

つくり終えて、

なんとか持ちこたえたカタチを離れたところから眺める

 

久しぶりに安らいだ気持ちになった