gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

実蔵じいちゃん

ぼくの祖父は、熊本県の詫麻村の村長だった。新しもの好きで、カラーテレビなどはいち早く買っていたらしいけれど、決して贅沢志向ではなかったと聞く。

 

ぼくが物心ついたころには70歳くらいになっていたが、政界を引退してからは、鰹節を削ったり、家の大工仕事をしたり、家の横の田んぼで田植えをしたりなど、そんな体を動かす姿ばかりが思い浮かぶ。

 

ぼくの顔は、祖父によく似ていると言われていた。祖父がなくなってから40年が経ち、父が亡くなってから10年が過ぎようとしているが、二人からは資本主義的なお金への執着が感じられない。

 

今までそんな面について考えることはなかったが、時代がこのようになって、ぼくの年も重なってきて、二人のことに興味を抱き始めている。