gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

映画 田舎の日曜日

1984年。フランス。

20世紀の初め、自然豊かなパリ郊外に老画家が家政婦と共に暮らしている。ある初秋の晴れた日曜日、いつもの様にパリから息子夫婦が三人の孫を連れてやって来る。そこへ不意に、自慢の娘イレーヌが久しぶりに立ち寄る……。

全体が些細な出来事の連続であるこの映画の中でも、さらに些細な出来事がぼくの心に残った。

イレーヌが、兄夫婦の病弱な末娘の手相を見て、15歳にもならないくらいで亡くなってしまうことを感じとり、女の子を抱きしめるシーンがある。

だが、イレーヌにパリにいる恋人から電話がきたシーンでは、電話に夢中になり、イレーヌは自分の描いた絵を見せようとする女の子の手をふりはらう。

そして、その電話を切ると同時に、イレーヌが慌しくパリへ帰る支度を始めると、老画家はそれを悲しんで、同じく自分の描いた絵を見せようとする女の子の手をふりはらう。

人は、知らないうちに、後悔の種を増やしながら生きて、年を重ねていく。

観終わって、そんなことを思った。


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