初めての自転車の練習に、陽向を代々木公園へ連れて行った。
陽向のペダルを踏むのに合わせて「イチ、二、イチ、二」と声を掛けていると、5歳くらいの男の子が上手に補助輪付自転車に乗って近づいてきて、「お父さん、さすがだねえ」と話しかけてくる。
男の子「そう。イチ、二、イチ、二とリズムをとってあげるといいんだよ」
ぼく「ほめてくれて、ありがとう」
男の子「リズムを速くしてあげれば、それだけ速く漕げるようになるんだよ」
ぼく「そっかあ、そうするよ」
その後もたくさんのアドバイスを残して、彼は去っていた。
おっさんみたいで面白い男の子だった。
陽向が生まれて以来、ぼくはこんなコミュニケーションにとても幸せな気持ちにさせられる。