書くことの楽しみは、道を決めていない散歩の楽しみに似ている。
なんとなく今考えていることをとにかく書き始め、書くことによってできる文脈が導く分かれ道で、どちらへ行こうかと迷う。
そこで選んだ道は、確信を持って選んだ場合もあるし、棒を倒して選んだ場合もある。つまり、自分の本音は自分にも分らない。それが人間だと思う。
ずんずん進んでいくと、また予期していなかった分かれ道にぶつかる。
その繰り返しが「書く」ということである。
最後にたどり着く場所は、神のみぞ知る。それが、自分の文章として、ブログに公開されている。
だから、今書いていることが、本当に私が思っていることだとは限らない。
それは、とてもスリリングなことだ。
(つづく)