gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

ローラー・ゲーム

小学生の頃、土曜の午後は「ローラー・ゲーム」という番組を観た記憶がある。トラックをローラースケートでぐるぐる回りながらプロレスをする、という感じのショーである。

なんだか、不思議な番組だった。なんじゃ、こりゃ?という感じで始まり、あっという間にブームが去ったのか、突然終わってしまった。長い間、そんなものがあったことも忘れてしまっていた。なぜ、今日思い出したのかわからない。しかし、思い出してみると、結構記憶は鮮明だったりする。

東京ボンバースというチーム名だったり、リッキー遠藤やら、小泉くんやらのスター選手たち。善玉、悪玉に分かれた演出によって、恐いメイクをしたおじさんなんかも出てきて、私にとっては、「不思議の国」を見ているかのような気分で、好きだった。なんで命がけでぐるぐる回ってんの?という根本的な疑問も含めて、頭の中はクエスチョンマークでいっぱいだった。

真剣勝負じゃないと面白くない、と、プロレスやローラー・ゲームなどの台本のあるスポーツは排除されていったが、真剣じゃないのになんで血を流してるの?みたいな「不思議さ」が懐かしい。世の中はインチキくさいけれど、楽しい、という空気が時代全体を包んでいた70年代。

少し前に大相撲の八百長問題が話題になっていたが、世知辛いねえ。いいじゃないの。70年代なら、それで済んだんじゃないだろうか。・・・そんな空気は、必ずしも悪くない。賭博問題も然り。浄化したいのは誰だろう?許せないのは誰だろう?

「不思議の国」は、どこへ行ったんだろうね?