gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

映画 炎のランナー

エリック・リデルの走る姿に興奮を覚える。限界を超えて別の世界に入り込んで原始人のように走る姿と、優しく理性的な宣教師としての姿が、同一人物のものであることに、人間の無限性が感じられる。観ていると力が湧いてくる、素晴らしい映像だ。


エリックは、ある大会では、転んだ後に起き上がり、猛然とダッシュして、最後は1位でゴールする。現在、小学生の運動会などではたまに見られる光景かもしれないが、大きな大会の短距離走では決して見ることができないだろう。

ならば、トップアスリートたちの大会よりも、小学校の運動会を見た方が面白いのかもしれない。

1920年代は、まだ情報が発達していなかったこともあって、オリンピックでさえ、誰が勝つか、全く予想がつかないところがあっただろう。

そのような時代の方が、オリンピックをもっと楽しめたのではないだろうか。情報社会の前には、もっと大らかな社会があって、それゆえに楽しみが多かったのではないか、と思う。