gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

The canal

6000年程前の東京は温暖化で低地が海に沈み、フィヨルドのような状態になっていて、現在の内陸の奥まで運河が入り込んでいた。

 

古代人にとって、数々の岬は海という死の領域へ突き出た「死と生の境目」として聖地と見なされ、中でも東京最大の岬である今の青山墓地は当時から強力な霊場だった。

 

そこからなだらかな傾斜を南へ下った西麻布交差点はいくつかの運河が交差する海の底であり、強大で不気味なエネルギーを発し続けてきた。

 

文化が発生するのはそのような場所からである。

 

2隻の泥舟が浮遊するThe canalは、その歴史を今に伝え、新たな文化をそこから生み出していく。