1対1で向き合った対応、構造、意味の生成、意味の消滅、1対1で向き合った対応、・・・というサイクルで、個人も社会も動いていくだろう。そのサイクルの中で、意味が生成され、消滅する、というフェイズをどう乗り切るか、は大きな問題だ。
例えば、戦争はこのフェイズの一形態だ。暴力的な破壊。地震や台風などの自然災害。・・・次のサイクルへ進むときに、このような徹底的な破壊が起こって前のサイクルとの断絶が起きてしまうのは往々にして不幸なことだ。
だが、時間に任せたゆっくりとした変化もこのフェイズの一形態だろう。そのような場合は、前のサイクルの大半を占める部分が次のサイクルへ受け継がれるため、次のサイクルへの移行がスムーズだ。
創造性の連鎖は、複数の人間で大きな一つのものを構造(創造)するとき、ひとりひとりの小さな創造を連鎖させるという方法である。
小さな創造と言っても、それは外部からのみ言えることであって、それぞれの個人の内部から見れば、みな無限を相手にした生涯を賭けた創造でありうる。
このプロセスによって、少しずつ構造し、意味を生成していく。
それが、時間の作用を受けて、少しずつ消滅していく。
人間は、こういうサイクルの中でらせんを描いて高みへ上り続けることができる。