6年生になった陽向の変貌を実感したことがある。
家族3人でディクシットやったときだ。
最初は、彼が2年生のときだったろうか?そのときから、彼は両親と互角に渡り合うには十分な力を発揮した。
このゲームは、参加者全員の思考回路を洞察することを必要とするが、もちろん彼にはまだその力はなかっただろう。
それにも関わらず、彼が強かったのは、彼の思考回路が読みにくいからだ。彼は、両親の予想をかなりの確率で裏切り、二人を唸らせることとなった。
また、語彙が少ないにもかかわらず、絵と微妙な距離感をとった関連語を取り出してくるのを見て、コミュニケーション力は語彙力ではない、ということがわかった。
その後も家族旅行の度に、ディクシットをやったが、今回は2年ぶりくらいだったろうか。彼は、最初3回連続で負けた。語彙力が増えたために、絵にピッタリの言葉を選ぶことができるようになったからだ。成長だが、このゲームとしては、絵との絶妙な距離感を見つけることが大事だ。
ルールを思い出した彼は、4回目からは完璧に修正してきた。もう同じ語彙力を持っていると見なすことができるので、両親も言葉を選ぶ範囲を広げて、全くの手加減なしでゲームを進めることができた。
結果は、3人とも全くの互角で、それは2年生から変わらないが、ゲーム性より大事なのは彼の選ぶ言葉の持つ色彩感覚だ。
たくさんの新しい絵本を読んでいるかのような本当に愉しい時間だった。