gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

美しさを目的としないもの

坂口安吾が、刑務所の外観について「美しさを目的としないものは美しい」と書いた文章がある。

ぼくもそのように感じられる空間を目指して、この仕事を続けている。

結局、美しさを目的としていて、矛盾のように聞こえるかもしれないが、上述の言葉をこう言いかえればすっきりする。

一般的な美しさを目的としないものは、普遍的に美しい。

ちなみに、普遍的に美しい、とは、その人が一対一の関係性の中で「美しい」と感じる、ということだ。

だが、一般性を剥ぎ取ることに躍起になる必要はない。

純粋性は失われるが、元々、純粋なものなどなく、存在するものは全て混沌としているからだ。

対象に何を見出すか?

一対一の視点を持つときのみ、普遍が現れる。



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