gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

遺跡

遺跡と呼ばれる場所へ行くと、いつも感じる不思議な感覚がある。

それはたぶん、「大切にすること」=「放置すること」という感覚だ。

それぞれの遺跡を守る関係者たちには、その遺跡を誇りに思っている人と単に仕事としてやっている人、どちらもいるだろうが、大まかに言えば、放置することが仕事なのだから結果は変わらない。

つまり、本人がどんな気持ちでやっていようが、他人にとやかく言われる筋合いはない。

それは、遺跡を訪れる人についても同じで、なにを感じようが、なにも感じまいが、他人にとやかく言われる筋合いはない。

「何かをすること」だけが禁じられる場所なのだ。

日頃、「何かをしなければならない」という強迫観念の中で生きている人には、ここは天国だ。

だが、遺跡という天国から、地上の生活を眺めてみると、地上の生活も本当は「何もしないほうがよい」ことで溢れているのが見えてくる。

むしろ、「何かをしなければならない」ことは限られている。

そのような認識で生きる人は、人生を愉しんでいる。


グリッドフレームのHPへ ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム

マテリアルスのHPへ ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリアルス実験工場

GFファサード&サインのHPへ← 未来の町並みをつくるファサードデザイン:GFファサード&サイン