gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

柳田国男

日本では、人が死んだら魂は裏山の上空に昇って、祖霊(氏神)となり、子孫を見守る。(柄谷行人『遊動論 柳田国男と山人』p.22)

柳田国男は、そう固く信じていたとされる。

父の転勤により、各地を転々とした子供時代を過ごした私も、裏山のある場所に住んだことがある。

その山へ子供同士でよく登った。

父母の実家である熊本には、阿蘇山があったが、そこは裏山というには広大すぎる。でも、父母にとっての裏山といえば、阿蘇山以外にないだろう。

ぼくは、氏神様のお祭りへ行った経験も少ないが、それでも柳田国男の信じていたことを理解できる。

日本のネーションとしての同一性は、その後、さらに失われていったように見えるけれど、果たしてどうなのだろう。

最近、若者たちから愛国心を感じるようになってきた。ぼくらの世代よりも、それは強いのかもしれない。

ぼくはこれまで、柳田国男の考えていたことを、なにものでもない、と考えてきたのだろう。

けれど、なにものでもない、と感じているわけではない。


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