1994年。クエンティン・タランティーノ監督。
公開中にアメリカの映画館で観たときは、早口のセリフとfuck連発のスラングの嵐のせいでほとんど聞き取れなかったが、不思議と内容は全部理解できた気がする。
タイトルには「くだらない話」という意味があるそうだが、くだらない話ゆえに言葉の壁を越えて、万国共通で楽しめる映画になったのかもしれない。
主役級のトラボルタ演じる殺し屋がトイレであっさり殺されるなど、死もまたジョークになりうるようなシニカルさが妙に心地よい。
そして、時系列がバラバラに配置されているため、途中で死んだトラボルタは映画の最後まで平気な顔をして出てくる。
この絶妙な重さと軽さのバランスは、キャスティングの成功から来ている部分も大きいだろう。サミュエル・ジャクソンが最高である。