会社はいつのまにか１５年目に突入している。
これまでコンセプトにこだわってやってきたつもりだが、同時に、徹底的にこだわる、ということもせず、どこかぼんやりとしたところを残して、会社を続けてきた。というより、徹底していたら、会社は存続できなかっただろう。
こんな感じの話題のときには、決まってサメのことを思い浮かべる。サメの生息範囲が広いのは、どのような海水の温度にも対応できるからだ、といった人がいた。そのことの真偽は調べていないが、要は、鈍いからこそ生きながらえることができる、という真理がある、ということだ。
そうそう、ここのところよく、感性が大切だ、と書いているが、実は、感性は鋭い方がよい、とは思っていないかもしれない。鈍くてもかまわない。恐竜のようにしっぽを踏まれて一日経ってから痛い、と感じるくらいでもよい。感性が反応する幅が広いことの方が重要である。広ければ広いほど、世の中を愉しめるはずだ。
そんな人たちと空間をつくっていきたい。
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