女性の顔の絵を鉛筆で描き続けている友人がいる。彼はいつものように会社に突然訪ねてきて、最近描いた絵を見せてくれた。
私はその変化に目を見張った。これまでの絵にはモデルがいたが、最近は心の中の顔を描くようになったそうだ。
それとともに、顔から「かわいらしさ」が消えた。それまで描かれてきた「人生」は特定の女性に属しているように感じられたが、今はまるで見ている自分の人生を反映しているかのように感じさせた。
表情は菩薩のように静かだった。あるいは、パリコレのスーパーモデルのようでもあった。スーパーモデルはあれほど完璧なスタイルでありながら、誰もが自分を見ているかのように感じられる普遍性を感受させる表情を持つのだろうという発見があった。