小中学生のころに、一緒に柔道を練習していた先輩二人と33年ぶりに顔を合わせた。いずれも全国区で知られた柔道家である。二人ともとにかく強かった。
私たちが通っていた道場の柔道がいかに本物だったか、という話になった。あの頃、なぜあそこまで勝ちたいという気持ちになったのだろう?
そこにはきっと、ここでがんばれば強くなれる、と信じられる核のようなものがあったのだろう。
その道場出身の多くの人たちが、できなくなるまで柔道を続けている。
私は高校までで柔道を止めてしまったが、何ごともいったん始めたらずっと継続するのは、がんばれば結果を出せる、というシンプルな信念を柔道の経験によって持つに到ったからだと思う。
その核を知っている者同士に加えてもらえることをうれしく思う。