夏休みが終わり、最初の登校日。宿題の工作を抱えて、２キロの道を歩く。
つくったのは、エアコン（のつもり）。名前は「ゼネラルクーラー ワシワシ」。（この意味がわかる人は同世代以上だ。）クラスメイトがこの名前に爆笑した。
なんてことはない。箱の中に扇風機が入っていて、その前にプラスチックの網。水を注ぐと、網にポタポタ流れて、吹いてくる風が冷たいぞ、という代物。
クーラーが家庭の夢だった頃の作品だ。
９月１日。長い二学期が始まる。みんな日焼けしている。また、学校を楽しもう、と気持ちを切り替える日。子供ながらに、それぞれが工夫して、気持ちを盛り上げる日。
そんな日がきらいじゃなかった。
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