gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

海野次郎さんの展示空間をつくる 1

>わたしの作品は大きく分けて、1.山水 2.裸婦 3.花鳥 から成っています。
>今回もこのシリーズで行くつもりです。

展示の空間を考えるにあたって、それぞれの絵画がその周囲に何を求めるか、を問いかけることが重要なのかな、と思います。画面の中の「間」を感じ取ることによって、外に必要な「間」を生み出していくことが私のやるべきことでしょうか。

山水については、絵画自体に様々な「間」が存在することは明らかだと思うのですが、紙のほぼ中央に描かれる、裸婦については、どのように「間」を捉えるべきか、考えています。

縦長の媒体に描かれていることを考えると、作品=人間と考えて、会場を歩いていただくように配置するのがよいのでしょうか。

山水は山=鉛直ライン、水=水平ラインが組み合わさることによって、海野さんの内面の風景が示される、建築図面でいえば「断面図section」の役割を担うものかもしれません。

切り取った断面ですから、切り取り線を少しずらすことによって異なった様相を呈します。それらをレイヤーをなすように平行に配置し、積分すると全体を捉えることができる、という考えに基づいて展示空間をつくることもイメージできます。

単純にイメージすると、山水と裸婦は対称をなすように存在しますが、そこに花鳥がどのように入り込んでくるのか、楽しみです。