哲学的な本に興味を持ち始めた頃、そのような本に全く興味を持たない人よりも前進している気がした。
そして、そのような問題を自分の生活や仕事に関連付けて考える人は、考えない人よりも世の中で評価されるだろう、と思っていた。考えることと評価されることは比例するはずだ、と信じていた。
だが、結果は反対だった。ちょっと考えるくらいだったら、考えない方がよっぽどましなくらい、考えれば考えるほど、世の中と私の距離が広がっていった時期がある。
自分の頭で考えることは危険だ。それを始めることで、社会的にはむしろ不幸になることの方が多いかもしれない。
人からの評価を求めて考えるということが、そもそも間違っているのだ。