gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

小女郎さん

京都・吉田山中腹にあるバー白樺には、個性的な客が多かった。その最たる一人は、小女郎さんだ。(おそらく本名ではないだろうが、だれも本名を知らない)

京都らしく着物を着ておられた。髪は肩より長い。細くて、背が高い。身長推定180センチの長身に、さらに40センチの高下駄を履いておられた。つまり、身長220センチになって、カラ〜ンコロ〜ンとゆったりした音が後ろから聞こえてきたかと思うと、あっという間に追い抜かれてしまう、というなんというか・・・、ものすごい人だ。

ちなみに京阪電車に乗ると、網棚が肘を載せるのにちょうどよい高さだったらしい。

1970年ごろの学生時代は、東京の街中でストリーキング(真っ裸で走ること)をアルバイトでやっておられたそうだ。その頃は、ストリーキングが流行っていて、渋谷の交差点で信号待ちすると、ストリーキング同士ですれちがったりした、と言っておられた。

あたりまえの顔をして、異次元の世界に住んでおられるようなことを語る人だった。