30年前、祖父が78歳で逝ったとき、父は47歳だった。今回、父は77歳で逝き、私は46歳だ。父と私は、ほとんど同じ関係で自分の父を失っている。
父はそのとき、どのような気持ちで祖父の死を受け取ったのだろう?
誰もが、いつかは必ず来る日を想像することを繰り返しては、少しずつ覚悟を決めていくのだろう。私が覚悟を決めたのは、ごく最近のことである。
父は、それを待っていてくれたのかもしれない。少なくとも、私にはそうとしか思えないところがある。
昨日、予感はあったかもしれない、と書いたが、つまりは、自分の覚悟ができてしまったことこそを、予感と呼んでいるのかもしれない。