gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

空港としての病院

出会いは偶然で、どこでも出会いの場になりうるのに対し、別れは必然で、ほとんどの場合は以下のような特定の場所で起こる。ドア、バス停、駅、空港・・・。それらは、内と外の境界をなす場所である。私が思い出してみても、そのような場所でさよならを言った後、会っていないし、おそらくこれからも二度と会うことはないだろうと予想される人は数えきれない。

もし、私か、その人の人生の最後まで付き合うことができたとすれば、私たちは病院でさよならを言うことになるだろう。そして、死んだ人間が天国へ行くとすれば、病院には天国へ向かって飛び立つ空港という一面がある。

そこへ入るたびに、目には見えない翼の存在を感じる。