設計で、アイリッシュパブについて調べることがあった。
元々、「エール」というアルコール度数の低い家庭でつくったビールを近隣の人に飲ませる場所というのが起源だそうで、子供から老人まで集まる、地域交流の場として今も機能しているらしい。雑貨屋と兼業しているパブも多いそうだ。
私が子供の頃は、酒屋さんに飲むための場所があって、子供は行かなくても、地域の大人たちには地元密着型の交流の場があった。最近は、おそらくほとんどなくなってしまったのではないだろうか。
子供も行けるパブなんて、今の日本には無理かもしれないが、そこに行けば必ず知り合いのおじちゃんがいるような場所があればよいなあ。
コミュニティを否定して、核家族化に邁進した時代はもう終わろうとしているだろうか。それとも、自分が年を重ねて、人恋しくなってきたのだろうか。今、コミュニティを復活させていきたいという気持ちが湧いてきている。
コミュニティが否定されたのは、そこに創造性を見い出せなかったからだと思う。「創造的コミュニティ」をつくろう。
アイリッシュパブをきっかけにそんなことを考え始めた。