gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

リチャード・セラ

リチャード・セラの作品と言えば、地面から刃物が隆起したような分厚い鉄板を思い浮かべる。

分厚い鉄板のかたちは単なる直線か、単なる円弧に過ぎない。まさに素材のままである。

素材が、ぶっきらぼうに自然の中に現れる。もしくは、都会のストリートに現れる。その存在の仕方が、とてもよい。

とてもよい、と感じる理由は、鉄の重さにあるだろう。どっしりとして、動かせないものは、美しい。

逆に言えば、鉄板が分厚くなければ、彼の作品は成り立たない。