gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

産むという行為

妻のお腹はすっかり大きくなった。

「仕事はほどほどにして丈夫な子を産んでね」という優しい声がいろんなところから聞こえてくる。

妻を思う気持ちには感謝するが、妻も人生を賭けて空間をつくる仕事をしている。空間をつくる仕事もまた「産む」という行為であり、それをほどほどにするとは自分の人生を裏切ることだ。

子供を産む、ということがより根源的で重要だ、ということは、他人には当てはまっても私たちには当てはまらない。

妻が空間をつくるという生業にたどりつくまでの道のりを見れば、それはあきらかだ。

妻は最上の空間をつくりつつ、元気な子供を産む、と目を輝かせている。