gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

微笑みについて

女優のインタビューの記事などで、どの写真も同じ微笑みをたたえていることがある。

それが、とりあえず笑っておこう、という微笑みなのか、穏やかで優しい内面が外に表れているのか、わからない。

アルカイック・スマイルと呼ばれる微笑みがある。口だけで笑う、という意味として、悪い意味で用いられている場合もあるし、菩薩の微笑み、のように、よい意味で用いられている場合もあるようだ。これも、上と同じで、両義的である。

20年前くらいまで日本人は、いつも微笑みをたたえている人が多かったような気がする。テレビに出てくるアイドルたちはみな微笑んでいた。

今は本音の時代といわれる。いつしか、笑わないアイドルが増えた。

微笑みに対するイメージも、悪い意味で捉える人が増えているような気がする。

では、仮面としての微笑みを捨てて、私たちはより自由になれたのだろうか?

むしろ、信じることでなりたっていた世界を、疑いが先に立つ世界に変えてしまって、自分の世界を狭めているだけではないか?

他人の微笑みをどのように捉えるかは、こちら側の判断にかかっている。