gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

意志 その5

ティーブンス・ビレッジで見たオーロラについては、今まで数回書いてきた。

http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20090715/1247662746

http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20090509/1241885133

http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20090423/1240498623

オーロラの発生頻度は太陽の黒点活動周期に合わせて、11年周期でピークと底を繰り返しているらしい。私が行った年は1989年で、たまたまピークの年に当たっていたことをずいぶん後で知った。

2月後半から3月中旬にかけて、毎日のようにオーロラを見ることができたように記憶している。私がよく見ていたのは、20時くらいから24時くらいまでだったろうか。

北極圏にほど近いので、太陽の動きは水平に近い。地平を這うように動くので、なかなか沈まない。沈んでもなかなか暗くならない。ともかく暗くなると、オーロラが見えた。

私以外は村人という状況だったから、私はいつもひとりはしゃいでいた。毎日、夜の空を独り占めしていた。

この感動を誰かと分かち合いたいという気持ちになって、昼は日本へたくさんの手紙を書いた。今も分かち合いたいと思って、このブログを書いている。

「オーロラを見たい」という個人的な意志は、私の世界の中で充足することはない、と信じていいのだろうか。どんな個人の意志も、その先で社会へ向かっている、と信じていいだろうか。

私はそれを信じて、人が意志を持って実現へ向けて動き出したとき、いつもそれをサポートする人間でありたい、と思う。

(つづく)