http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20090903/1251990735
意味に関わりたい、という願望。
私は、大学で土木工学を学び、ゼネコンへ就職した。橋をつくる現場で現場監督をしながら学んだことは、「エンジニアとして生きる限り、何をつくるか、という意味に関係することはできない」ということである。
現場の作業員の方たちにいろいろ教わりながら過ごしたが、作業員の方たちは、現在自分たちが何をつくっているか、ということに全く興味を持っていないように映った。
確かに、作業員の方たちがつくっているものの意味に想いを馳せたとしても、それは作業的には時間の無駄でしかないのかもしれなかった。
なぜそれをつくるのか?それを現場の誰もが気にしないまま、ものはどんどんできあがっていく。それが、ものをつくる現場の真実である。
私が建築を学びたいと思ったのは、建築ならば企画から関わる機会がありうる、という理由だった。つくっているものの意味に関わることができるに違いない、と考えたのだ。
(つづく)