gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

テロリスト

911年、石川啄木が書いた詩に「テロリスト」という言葉が出てくる。

 

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ココアのひと匙

 

われは知る、テロリストの
かなしき心を――
言葉とおこなひとを分ちがたき
ただひとつの心を、
奪はれたる言葉のかはりに
おこなひをもて語らむとする心を、
われとわがからだを敵に擲なげつくる心を――
しかして、そは真面目まじめにして熱心なる人の常に有もつかなしみなり。

 

はてしなき議論の後の
冷さめたるココアのひと匙さじを啜すすりて、
そのうすにがき舌触したざはりに、
われは知る、テロリストの
かなしき、かなしき心を。

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なぜ、世界はテロリストをつくり出したものが何か、を問う心が弱いのか?

 

体制側につくことを選ぶ人が多いのはもちろん理解するが、テロリストを単に毛嫌いするのは人間性にもとる。

 

このままでは未来はテロリストだらけになる。

 

中東は、もはや遠くない。