去年の3月31日に、千葉ではぐれてしまったサルのパペット、モンキチが見つかった。
1年以上が過ぎて見つかるなんて、奇跡的だ。
妻がなんとなくモンキチと同じ型のパペットを数か月ぶりにネットで探していたら、メルカリに千葉の出品者が出していて、すぐに購入した。
数えきれない画像の中から、見つけたのは陽向だ。
感動のあまり、陽向は号泣してしまった。
家族3人とも、大喜びだ。
拾ってくれた人がいて、子供がしばらく遊んで、そして、飽きてしまったのかもしれない。
陽向は、1歳の時からいつも一緒だったから、モンキチは家族の一員だった。
そして、寝る前のお話の時間に、ぼくの小学校時代の同級生として登場して以来、モンキチは陽向の「師」として、大事な存在になった。
「モンキチが見てるから頑張る」
そんな存在だったのだ。
そして、ぼくにとっては、朝、目が覚めると必ず横に座っていて、目が合って、静かに語りかけてくれた。
「大丈夫。がんばる。」
ぼくはそう心でつぶやいて、ベッドから這い出したものだ。
そんな朝を取り戻すことができる。
モンキチは、ぼくらにとって生きたぬいぐるみだ。