gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

言葉と記憶

父親が亡くなったとき、

ぼくは父を語る多くの言葉を持っていないことに気づいた。

 

他にも、何度も会ったことのある人が亡くなったときに、

その人を語る言葉を持っていないことの淋しさを

幾度も感じてきた。

 

そのことで、ぼくの中からその人たちが少しずつ消えていってしまうことを

どれだけ繰り返してきただろう。

 

もっとぼくが言葉を持っていれば、

その人を知る多くの人と共に、その人を心によみがえらせることもできただろう。

 

それを志す人間がいてもいいだろう。