gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

素因数分解

なんとなく数字のことを考えている。

ひとりの人間が、ある整数で表されると考えて、その数字を小さな素数から割りながら素因数分解していくときに、最後に残る素数がその人の本質だとする。

例えば、72という人がいれば、72=2^3x3^2。その人の本質は、3。

84という人がいれば、84=2^2x3^1x7^1。その人の本質は、7。

83という人がいれば、素数だから、83=83^1。その人の本質は、83。

でも、83として生まれたら、他の人との公約数が少ないから、社会の中で生きていくのが難しい。

そこで、近くの数字で、たくさんの約数をもつ、84に変わってもらおう、という教育が施される。

結果、教育が成功を収めると、君の本質は7だ、ということに変えられる。7ならばまだよい。

71の素数で生まれた人は、教育によって、72に変換される。

その人の本質は、3になってしまうのだ。

生まれながら、本質が2だったり、3だったりの人もいる。

きっとそんな人たちは、世の中にすうっと入り込んでうまく対応ができる人だろう。

それは、それで素晴らしい。

だが、多様な価値とは、その人の元々の本質を社会に反映させることではないか。

始原を取り戻せ、という声がこだまする。


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